概要
大学もネットワーク専攻で、10年弱社内情シス部門でネットワーク・セキュリティを担当してきた私が、2024年春試験で情報処理安全確保支援士試験に合格したので、その道のりを記載します。
資格試験を受けるとき、私はまず最初に合格した人の体験記を読むところから始めるので、私の経験がどなたかの役に立てばいいなと思って書くことにしました。
受験者である私の属性
大学・大学院はネットワーク専攻、主にアプリケーションレベルマルチキャストの研究をしていました。
入社後は放送技術やスマホアプリ・Webアプリの開発などを行い、ネットワークから離れていました。
その後2014年9月~社内情シス部門でネットワーク・セキュリティやインフラを担当してきました。間1年ほど別の業務をしていて離れていたこともありますが誤差の範囲です。
情報処理技術者試験は、これまで何度か出願はしたのですが、会場にたどり着けず。
某漫画の冒頭のように、参加者はふるいにかけられているんだなと思います。
2024年春は初めて試験会場にたどり着けました。つまり、午前Ⅰも未合格の状態でした。
利用した参考書
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情報処理教科書 高度試験午前Ⅰ・Ⅱ 2024年版
- 午前試験対策に。これだけでOKだと思うが一応過去問道場も数年分しました。
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情報処理教科書 情報処理安全確保支援士 2024年版
- 教科書として持っていましたが、内容も試験に合わせて広く浅く、あまり見ていません。
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2024 情報処理安全確保支援士「専門知識+午後問題」の重点対策
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午後対策に。最初に書いてある回答の書き方のコツは熟読。
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各章の初めに記載されているその分野の過去問のうち、おすすめのやつを全部解きました
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スケジュール
記憶を元に記載した勉強時間をグラフにしました。横軸は試験日から何日前か、縦軸が勉強時間になります。
TOTAL 90時間くらいかかっています。
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知識を入れる(参考書[2]を読む) 6時間
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午前Ⅰ・Ⅱ対策(参考書[1]+過去問道場)38時間
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午後対策(参考書[3]) 43時間
3週間前~
5日くらい参考書[2]を仕事が終わった後の1時間ほど読んだり読まなかったりしていましたが、試験範囲は広く浅いことがわかったため、知識を補充するより問題を解いたほうがいいと考え、途中で方針変更。
参考書[1]を、8日かけて3週しました。2週目までは全問解きなおし、3週目からは間違えたところ、もしくは回答はわかるが他の選択肢を説明できない問題にチェックを入れており、その問題のみ解きました。平日は2時間ほど、休日は8時間ほどかけています。
10日前~
参考書[3]のうち、セキュアプログラミング以外のおすすめの過去問を全部解きました。7日かかりました。そのうち4日くらいは有給休暇も利用して自習室に朝から夜までこもってました。久々だよ自習室。。。
午後の記述は独特で、何回解いても正解とぴったり合わず四苦八苦しました。参考書[3]の回答の書き方のコツを熟読し、意識しながら解きましたが、解いても解いてもしっくりこず、ずっと不安なまま時を過ごしました。おすすめの過去問を全部解いたのは、回答の仕方に苦労していて、そのコツをつかみたかったからです。
長文問題ばっかりで大変だったので、息抜きに過去問道場を実施、午前Ⅰの応用情報の過去問を2年分解きました。
2日前~
私用によりまったく勉強していませんでした。
1日前~
午前対策は、参考書[1]のチェックを付けている問題のみ解きなおしました。
参考書[3]の暗記コーナーをなんとなく流し見しましたが、もうやることもないなぁという感じでした。
そもそも、10年くらいネットワークやセキュリティを担当してきましたし、長文対策も結構したし、落ちるはずがない!と無理やり自分に言い聞かせていました。
試験当日
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午前Ⅰ
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丁寧にときすぎて途中で時間が足りなくなりそうなことに気づき、途中の計算問題飛ばして回答。(結局もどって、その1問は難しくて適当に書いて提出)
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参考書[1]か過去問道場かわからないが、とりあえず見たことあるものもそこそこありました。
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午前Ⅱ
- 見たことあるやつはそんなにないのかなと思いましたが、6割はとれていそうだなと思いました。
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昼
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昼ごはんはいなりすしだけ食べました。(トイレ対策)
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30分前にレッドブル飲みました。午後は長文問題で集中力が大事だと思っていたので飲みましたが、かなり効いたと思います。
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午後
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ぱっと流して(特に設問を)見たところ1,2が解けそうだったので、1,2をとくことにしました。
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1が1h15minくらいかかったが2は45minくらいで解き終わり、見直して終了です。
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結果
見事合格となりました!
6割以上で合格なので、余裕もあってよかったです。
総評
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午前Ⅰは参考書[1]+応用の過去問。午前Ⅱは参考書[2]+過去問でなんとかなります。(たぶん①だけでも大丈夫です。)完全に同じ問題もでますが、似たような問題が出ることも多いので、過去問の正答だけでなく、他の選択肢の意味も分かっておくことが必要だと思います。
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午後も、聞かれる知識は表面の知識(細かいシーケンスをかけ、みたいな大学のテストみたいなのはでない)ですが、長文の中でその会社の現状を理解すること(つい自社に置き換えちゃうけど、そうすると書いてないことまで想像して回答しちゃうので注意)と、独特の回答(SVOで記載する、~で~だから、と記載する、など)を意識することが必要でした。。独特の回答に慣れるためにもたくさん過去問といて、丁寧に自己採点したほうがいいと思います。
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午前Ⅰが合格済で、日常ネットワークやセキュリティを担当している方であれば、午後の独特の回答方法にさえ慣れれば短期間の勉強でも合格するかと思います。
まとめ
社内情シス部門(ICTチーム)の部員は、2024年に入社した新入社員とシニアスタッフをのぞき、全員が情報処理安全確保支援士です。
私がほぼ最後の受験組だったので、落ちるわけにいかないプレッシャーの中、なんとか受かってよかったです。